浮上


状態が良かったため、救急病院は1日で退院しました。
発見までに吸収してしまった薬のせいか、
体がとにかく重くて、ひどい眠気がありました。

あきさんは
「これから薬は俺が管理するから」
とだけいい、後は何もいいませんでした。

午後からいつもの病院へ
緊急で診察に行くことが決まりました。
普段は電車で行っているのですが、
このときは車で行くことになりました。

車を運転している人や歩道を歩いている人を見て、

みんな何を考え、何が楽しくて生きてるんだろう?

と思いました。

私はどうやって生きていったらいいのか分からない。
みんなそんな思いにかられることはないんだろうか?

と疑問に思いました。

診察では特別なことを話したわけではありませんでした。
ただ、あきさんが薬を管理することについて、先生も賛成のようでした。


何もかもが他人事のようで、
私はただぼんやりと二人のやりとりを聞いていました。
何かを考える気力はありませんでした。


生き残ってしまった私。
突然奪われた107名の命。


何をどう考え、どうしていったらいいのか分かりませんでした。


それでも次の日からは仕事に行きました。
仕事をしている間は何もかも忘れられました。
お昼休みは同僚と世間話をし、笑うこともありました。
誰も私が前日に自殺未遂を起こしただなんて知りません。


不思議な感覚でした。


このままこんな毎日が続いていくのかなぁ。


他人事のように考えました。


これでいいんだろうか?
私は生きていていいんだろうか?


答えのない堂々巡りを繰り返しました。






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