実家サナトリウム



退職したことに伴って必要になった諸々の手続きを終え、実家に帰りました。
関西であきさんと暮らしながら療養生活をしてもよかったのですが、
毎日の家事などが療養に負担になる可能性がある、ということで、
実家で両親に甘え、のびのびさせてもらうことになったのです。



実家は天国でした。



黙っていても毎日のご飯が用意され、洗濯物もできている。
窓からは雄大な吉野川が見え、
夜明けと日没には幻想的な風景が目の前に広がり、
疲れた心と体を癒してくれました。


私は毎日をただぼーっと過ごしました。


時々パソコンを触り、
メールチェックをしたり、
ホームページの更新をしたりしながら、
基本的には何もせずに過ごしました。


たゆたゆと流れるゆっくりとした時間。


私はそれを楽しみながら過ごしました。


何もせず、何も考えず、穏やかに過ごす日々・・・。


温かい両親のもとで、私は少しずつ疲れを癒していきました。


翻訳の勉強だけは続けていました。
学校が始まったこともあり、
本来は通学しなければならないところを、
特別に通信添削で課題をこなしていきました。
のんびりしながら、大好きな翻訳をする時間は、
何物にも代えがたくて、私は幸せをひしひしと感じていました。


人間らしい生活に戻ったという感じなのかもしれません。


うつを発病したときは、毎日時間に追われていました。


残業に次ぐ残業。
課題の締め切り。
毎日の家事。


それらから開放されたことで、
私はやっと人間らしい感覚を取り戻しつつありました。
それは、機械的に目の前にある物事をこなすのではなく、
感情を持って、楽しみながら毎日を過ごすということ・・・。

当たり前のことなのかもしれないけれど、
その当たり前がなくなっていたのだなと感じました。
実家でのびのびすることで、
失われていたその感覚を取り戻すことができたのだと思います。


実家に帰ってきて本当に良かった。


私のウツは、少しずつ快方に向かい始めました。






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